長崎ちゃんぽんと皿うどん、長崎に来たら誰もが食べる、長崎を代表する名物料理です。
地元の私達はどちらも家庭でよく作る料理です。
全国的に有名なちゃんぽんですが、長崎の人達はお昼に食べたり、家庭で作ったり、食堂で食べたり、普段から気軽に食べる料理です。
また、長崎ではお客様をもてなす時や、物事(お葬式や法事など)がある時などは、自宅でお料理を振る舞います。
そんな時に登場するのが皿うどん。
大きなお皿に山盛りの皿うどんがテーブルの真ん中にでんと乗っています。
ちゃんぽんと皿うどん、あなたはどちらがお好みですか?
今回はそれぞれの魅力を探ってみましたのでどちらを食べたいか参考にしてください。
長崎ちゃんぽん
鎖国時代、唯一開港していた長崎にはいろいろな国の料理が入ってきました。
異国文化漂う長崎は、料理もまた珍しいものが多かったようです。
その中で長崎と深いかかわりがあった中国の影響を受けて、長崎が作りだした日中混合の庶民の味、それが長崎ちゃんぽんです。
ちゃんぽんを考案した人
ちゃんぽんのルーツは中国福建料理の「湯肉絲麺(とんにいしいめん)」という料理です。
湯肉絲麺は麺を主にして、豚肉、椎茸、タケノコ、ねぎなどを入れたあっさりしたスープです。
ちゃんぽんを考案したのは長崎市のグラバー園のすぐ近くに立つ中華料理店「四海樓(しかいろう)」の初代オーナー、陳平順氏です。
四海樓
四海樓の初代オーナー陳平順氏は中国福建省の生まれで、19歳の時に単身で長崎に職を求めてやってきました。
反物行商などを経験した後、明治32年中華料理店「四海樓」を開店しました。
陳平順氏は中国からの留学生達の身元引受人となり、多くの留学生を世話していましたが、貧しい学生たちに「腹いっぱい栄養があるものをたべさせてやりたい」という思いから試行錯誤を繰り返し、故郷福建料理をアレンジしたちゃんぽんが誕生したということです。
四海樓には毎日多くの観光客が訪れ、ちゃんぽんや皿うどんを食べていきます。
ちゃんぽんってどんな料理?
まず独特なのがちゃんぽんに使う麺です。
これは福建の食文化が活かされていて、粉と糖あく汁を使用します。
糖あく汁とはかんすいというもので腐敗防止に欠かせないものです。
うどんと中華麺の違いはこのかんすいを使用してるかしていないかです。
長崎にはちゃんぽん麺を製造する会社がたくさんあり、スーパーにも常時並んでいます。
スープは鶏ガラと豚骨を3~4時間かけて炊き上げます。
この時の火加減が味の決め手になります。
具材はキャベツ、もやし、魚介類、エビやイカそしてかまぼこ。
冬はカキをいれたり、白菜を使ったり、春にはタケノコを入れたり、長崎の山の幸、海の幸がふんだんに使われた季節を感じられる料理です。
ちゃんぽんという名前の由来
ちゃんぽんという呼び名になった理由はいろんな説があります。
- 中国、福建省の方言で御飯の意味、喰飯(シャンポン)がなまったもの
- ポルトガル語の「チャンポン(混ぜる・混合するの意味)」がなまったもの
- 中国の鐘の「チャン」と日本の鼓の「ポン」を取ってチャン+ポンと名付けた
ちなみに「お酒をちゃんぽんで飲む」「話の中身がちゃんぽんになっている」等という言葉がありますがこれらは料理のちゃんぽんからきています。
いろんな具が入っているちゃんぽんのように、ビールを飲んだり焼酎を飲んだりすることや、話の話題がひとつではなく複数あってまとまってない時などに使われます。
皿うどん
ちゃんぽんと並んで長崎を代表する一品です。
皿うどんのルーツは「炒肉絲麺(ちゃあにいしいめん)」。
炒肉絲麺はスープがない焼きそばのようなものです。こちらもちゃんぽんと同じ陳平順氏が考案したものです。
皿うどんってどんな料理?
皿うどんの麺は二種類あります。
焼きそばのような太麺、油で揚げたパリパリの細麺。
最初は太麺が始まりだったようです。
具材はちゃんぽんとほぼ変わらない内容ですが、具を油で炒めて甘いスープを片栗粉であんにしてからめているところが特徴です。
チャンポンより作り方が複雑ということで、当時は皿うどんの方が値段も高く、高級料理とされていたようです。
そして外国からソースが輸入されるようになり、皿うどんにソースをかけて食べるのが主流になりました。
現在でも長崎ではソースをかけて食べます。
出前で皿うどんを頼むとなぜかソースがリポビタンの茶色の瓶に入ってきます。
なぜでしょうか、わかりませんが昔からそうなんです。
ある意味これも長崎の伝統になっています。
皿うどんという名前の由来
うどんにはスープがあり、お椀のように深い入れ物に入れて食べるものでした。
しかし、スープがないうどん状のものが浅いお皿に盛られている、そこから「皿うどん」という名前になりました。
一説には皿うどんは太麺のことを言い、油で揚げた細麺は炒麺(ちゃーめん)と言い皿うどんとはまた別の物ということです。
しかし、長崎の人達はどちらかというと細麺のほうが一般的な皿うどんで、太麺は後で出てきたという感覚のほうが大部分を占めてます。
ちゃんぽん、皿うどんを食べるには
私も皿うどん食べたくなったので作ってみました。
長崎ではちゃんぽん、皿うどんを食べようと思えばたくさんのお店があります。
中華街にはたくさんの中華料理店が並んでいますので本格中華の味を楽しめます。
また普通のお店でもちゃんぽん、皿うどんはメニューにあるので、家庭の味を楽しむことができます。
ご自分で作ってみたい方はお土産店やスーパーに冷凍ちゃんぽん、冷凍皿うどんがあり、こちらは具も真空パックになっていてスープなどもついてますので手順通りに作れば簡単にできあがります。
私達も家庭で作る時は材料だけそろえてちゃんぽんスープや皿うどんスープの素などでさっと作ったりしています。
ちゃんぽん、皿うどんには餃子やチャーハンを一緒に食べるのがおすすめですよ。(^^)/
リンガーハットの冷凍ちゃんぽん皿うどんなら、具材もついているので、簡単に長崎の味を再現できますよ。
まとめ
- ちゃんぽん皿うどんは中国福建料理がルーツ
- ちゃんぽんは貧しい留学生のために考えられた料理
- 皿うどんは太麺と細麺がある
- ちゃんぽん、皿うどんは簡単に自分で作れる
長崎名物ちゃんぽん、皿うどんには貧しい同郷の人を思う気持ちが込められていたのですね。
ちゃんぽんと皿うどん、あなたはどちらを食べたくなりましたか?
どちらでも食べたくなったら来んね(こんね)長崎!!へ
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